10:グルテンフリー必須の小麦アレルギー・セリアック・グルテン不耐性の違いについて

小麦アレルギー・セリアック・グルテン不耐性の違い

「グルテンフリー」をする理由は人それぞれです。

ダイエットや美容目的の人もいれば、体がグルテンを受け付けないためグルテンフリーをする人もいます。

「小麦アレルギー」「セリアック」「グルテン不耐性」

それぞれ同じように「グルテン」を除去する必要がありますが、体がグルテンに反応するメカニズムや症状に違いがあります。

グルテンフリーとグルテン不耐性:原因は酵素の欠如

乳糖不耐性の人が牛乳を飲めないように、グルテン不耐性の人もグルテンが食べられない

グルテン不耐性の人は、グルテンを消化する「酵素」がないため、グルテンを食べた際に腹痛や下痢などの消化器系の症状が現れます。

乳アレルギーではないけれど、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまうという人がいますが、これも同じく乳糖不耐性といって乳糖に対する酵素がないからくる症状です。

症状は一時的で軽い傾向にあるのが特徴になります。

小麦アレルギーのような命に関わる症状や、セリアック病のような長期的なダメージはありませんが、グルテンが除去対象であることに変わりはありません。

グルテンフリーとセリアック病:診断までに10年かかる理由

セリアック病はパニック障害やうつ病にも関係するとの報告も

セリアックはグルテンに対して異常な「免疫」反応が起きる、「自己免疫疾患」です。

欧米人の罹患率1%と比べると、日本人がセリアックになる確率は0.05%と低く稀な病気と考えられています。

セリアック患者の免疫システムは一部故障しており、故障を悪化させる引き金の「グルテン」が体内に侵入することで、免疫が暴走。

免疫システムの攻撃対象は「グルテン」ではなく自身の体になるため、頭痛や小腸のダメージなど症状は多岐にわたり、一説には200以上の症状があるとも言われています。

症状があまりにも多いため診断されるのがむずかしく、正しい診断にたどり着くまでに平均で10年かかるとの報告もあるくらいです。

グルテンフリーと小麦アレルギー:命に関わる急性症状も

小麦アレルギーの人がグルテンを摂取すると命に関わる症状が出る場合がある

小麦アレルギーは、グルテンに対して免疫機能が過剰に反応する「免疫異常」です。

免疫システムはもともと体に害となるものを排除する役目を持っています。

小麦アレルギーの人の免疫システムは誤作動を起こしているため、通常であれば問題のないグルテンを「排除しなければいけない外敵」として認識。

グルテンを体から排出しようとする際に、炎症性の「ヒスタミン」という物質が体の中で放出され、じんましんや腹痛、呼吸困難などの急性症状が現れます。

攻撃対象がグルテンに限られるため症状の数は少なめですが、症状が現れる時間は数秒から数時間と比較的短いのが特徴です。

グルテンに反応するタイプ別早見表

それぞれのメカニズムの違いが少し難しいので、下記にまとめてみました。

  • グルテン不耐性:免疫の問題ではなく、酵素がないことで症状が出る。
  • セリアック病:グルテンの摂取で免疫が混乱。攻撃対象はグルテンではなく自分の体になるため、症状が多岐にわたり診断がつきにくい。
  • 小麦アレルギー:グルテンの摂取で免疫が誤作動。グルテンを排除しようとする過程でじんましんなどの症状が出る。
原因 主な症状
グルテン不耐性 酵素の欠如 おなかのゴロゴロ、下痢、げっぷ、おなら等
セリアック 自己免疫異常 消化器系の問題、小腸のダメージ、栄養失調、頭痛、精神疾患、皮膚異常、その他
小麦アレルギー 免疫異常 じんましん、腹痛、アナフィラキシー、その他

まとめ

グルテンに反応する原因を知ることはとても大事です。

グルテン不耐性の人であれば、酵素を飲むというオプションもあるかもしれない。

小麦アレルギーの人は、呼吸困難の時に使うエピペンというものを持ち歩く必要がある場合もあります。

原因を知ることで対処の方法もはっきりとしてくるので、自己判断はせず、医師の指導のもとあなたの原因と向き合っていただく参考になれば幸いです。

 

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